トレードのハビタブルゾーン(生存可能領域)を見つけよう

ある分野で成功している人は、その分野に適性があり、適性のある分野で持続的な努力を続けることができた人です。藤井聡太が将棋ではなくボクシングの道を選んでいたら?羽生結弦の夢がフィギアスケーターではなくボディビルダーだったら?
違う分野であっても彼らのようにストイックに取り組めれば一定の成功は収められそうですが、おそらく世界に名を残すことはできなかったのではないでしょうか。

トレードも同じです。「トレード」と一口に言っても様々なやり方があります。

  • 毎日たくさんのモニターにチャートを表示させてクリックを繰り返すデイトレーダー
  • 四季報や決算報告書を見て伸びる企業を見定めてトレードを行うトレーダー
  • 機械学習を用いてモデルを作成し、システマチックにトレードするトレーダー

他にもたくさんのやり方があります。どのやり方が優れているというわけではありません。敢えて言うなら、自分にあっていて稼ぐことのできるやり方が自分にとって優れたトレードスタイルであると言えるでしょうか。

自分にとって居心地が良いトレードは何か?自分が成果を出しやすいトレードは何か?改善サイクルを回すことが苦でないトレードは?生活スタイルにあったトレードは何か?重要なのは自分にあったトレードのやり方を見つけ出すことです

自分にマッチしていないところで無理に戦おうとしても上手くいきません。トレードは厳しい世界なので、上手くいかないとはすなわち生き残ることができないことを指します。そこで今日はトレードのハビタブルゾーン(生存可能領域)を見つけやすくなるために、トレードを構成する要素を分解して見ていきたいと思います。

トレードを構成する要素を分解する

ここでは、「市場・銘柄」「時間軸」「意思決定の枠組み」「トレード戦略」の4つの観点からトレードを見ていきます。これらの4つの要素は独立したものではなく、相互に絡み合っているものなのでこの分類が正しいかと言われると微妙なところもあるのですが、わかりやすいようにわけてみました。

1.市場・銘柄

金融商品にはいくつもの市場があります。株式市場、為替市場、先物市場、オプション市場、仮想通貨市場などです。さらに市場の中には多数の銘柄があります。日本の株式市場には4,000銘柄以上が上場しています。市場や銘柄の動きはそれぞれ異なります。

市場そのものが持つ仕組みや特性は何か、ボラティリティの高さはどうか、活用可能なデータは何かなど値動きがあってチャートで表現できる点では同じでも、中身はかなり異なるものです。トレードをする際には、市場と銘柄の個性が、トレーダーの個性と一致していなければなりません。

たとえば過去の出来高やセンチメントのパターンや、板情報から得られる情報を基に短期的な値動きを予測している人は、情報が充実した株式や仮想通貨で成功することはあっても為替では上手くいきません。為替の場合には、出来高や瞬間のセンチメントの動きが不透明だからです。

2.時間軸

投資ホライズンとも言います。
どの時間軸でトレードを行うのかは当然どの市場を選択するのか、どのトレード戦略を選択するのかにもよって変わるものです。

時間軸が短い順から並べると、以下のようなものになるでしょうか。

  • HFT(高頻度取引)
  • スキャルピング
  • デイトレード
  • オーバーナイトトレーディング
  • スイングトレード
  • 中期トレード
  • 長期トレード

これは明確な定義があるわけではないので、人によって感覚が異なる部分ではあります。

時間軸によってトレードの思考プロセスや調べるもの、見るものも変わってきます。仮想通貨をトレードする際に、長期トレーダーであればBTCが長期的に上昇するかどうかを考えることは重要ですが、スキャルパーにとっては出来高とボラティリティがあるかどうかが重要であり、長期的に値上がりするかどうかどうでも良いことです。

どの時間軸が自分にマッチしているかはトレーダーの性格に大きく左右されます。自分の性格がリスク回避型で毎日プラスの成績でトレードを終えたいと思っているにも関わらずスイングトレードを選択してしまうと、性格と時間軸がマッチしていないために考えなしのナンピン戦略を取ってしまったりしてしまいます。これは最悪の選択です。

3.意思決定の枠組み

トレードを行う際の意思決定をどのように行うのかについてです。

裁量トレーダー、システムトレーダーという大きなくくりだけでなくもっと細分化して考えることができます。裁量トレードでもその場その場の雰囲気でトレードするトレーダーもいれば、大量の事前分析を行った上で意思決定(売買判断)を行う裁量トレーダーもいます。
自動化したトレードを行う人の中にも、自分でモデルを作成してトレードする人、投資信託などの仕組みを活用する人、エントリーは自動化するものの出口については自分で判断する人など様々です。

トレーダーは明確に意識はしていなくても、意思決定の枠組みを自分で選択してトレードを行っています。

4.トレード戦略

みんな大好きトレード戦略です。

順張りなのか逆張りなのかといったシンプルな考えから、鞘取りやペアトレードなどの相対価値を示す相関取引に比重を置くトレードもあります。
ファンダメンタル分析を駆使するのか、ローソク足の情報を切り取って視覚化したテクニカル分析を駆使するのかという観点もあります。
システムトレードだけを切り取っても、ルールベースでやるのか、機械学習ベースでやるのかではアプローチの過程は大きく異なります。

ある人にとっては勝てる戦略でも、別のある人にとってはボロ負けする戦略になってしまうことはよくあることです。ここでも適正にあったトレード戦略を選択したり、自分で考える必要があります。

トレード戦略を選択するのは最後です。私見ですが、トレード戦略ありきでトレードしようとすると大抵上手くいかない気がします。

では何が自分に向いているのか?

優秀なトレーダーは自分はどんなトレードが得意なのかを知っています。バフェットが得意なのは長期投資であり、デイトレードではありません。(運用資金的にデイトレードがほぼできないという問題はさておき)

どんなトレードが自分にあっているのかは、その人の性格、生活スタイル、体力、技術的な強みなどによって決まります。ある程度はやってみる前にわかることではありますが、究極的には実際にやってみないとわかりません。自分がハビタブルゾーン内でトレードしているかどうかはトレードの結果や、トレードに対する心の動きに表れます。

これは何もトレードに限った話ではありません。職場や学校での人間関係にも言えることです。目的、関心事、価値観が私たちが行動している環境と一致しているときには気持ちがよく、そうでないときにはストレスが溜まるものです。
ひとつ例を挙げてみます。

仮想通貨用語にDeFi(decentralized finance:分散型金融)というものがあります。DeFiとは、金融仲介をディスラプトすることを目的にブロックチェーン上に構築された金融アプリケーションを表す用語で、主にイーサリアムブロックチェーン上にスマートコントラクト技術を活用して構築されています。

至極当然のことですが、DeFiの説明を見て「あ、無理」となった人は、仮想通貨の技術的な要素を追いかけてトレードするタイプのトレードには向いていません。逆に「なんだかわからないけど面白そう。調べてみよう」となる人は向いている可能性が高いと言えます。

つまり、自分が持っている要素(性格、生活スタイル、体力、技術的な強み)とトレードの要素(市場・銘柄、時間軸、意思決定の枠組み、トレード戦略)の掛け算で自分にとってベストなトレードのやり方が導き出せます。

BBBの場合

これだけだと抽象的なので私を例にあげて考えて見ます。まずは自分の性格についてです。手を抜かずにしっかりと言語化していきます。

  • 推測や分析を行うことは好きで得意。反面、非論理的な物事に対して軽蔑的になる短所がある。
  • 合理的で冷静な判断を下すことは得意。情緒を考慮せず冷たい印象を与える短所がある。
  • 自己主張は強く、自分の意見を相手にきちんとぶつける。主張が強くなりがちなのは短所。
  • 人の意見に振り回されにくい。傾聴力は低く、人の話を受容的に聞けない短所があるとも言える。
  • 行動力がありアクションが素早い。その分、思慮が浅くつまらないミスをする短所がある。
  • 物事に対して楽観的で気さく。全体的に大雑把に見えてしまう点が短所。
  • ストレス発散が上手く、自分で感情をコントロールすることができる。空気が読めないところが短所。
  • 好奇心旺盛で、変化の多い状況や新しい知識、物事を好む傾向がある。
  • 極度の面倒くさがり屋で、単純作業が苦手。単純作業を後回しにして後で苦労することが多い。
  • じっくり考えてプレイするゲームは得意だが、アクションゲームは苦手で爽快感をあまり感じられない。
  • トレードでは損失が膨らんでいるときに改善欲が湧く。上手くいっているときには放置する傾向がある。
  • 正常性バイアスが強く、根拠のない楽観視によって改善が遅れることある。
  • 看過できないレベルの損失をたたき出したときは現実逃避的になり、とりあえず寝てしまう。

こんなところでしょうか。あんまり他の人に公開する類のものではないので恥ずかしいです。自己分析は少なくともこの程度のレベルで行いましょう。

生活スタイル的には、トレードに時間を注ぎ込むことも可能ですが、心の健康のためにもトレードだけをすることは避けたい派。体力は人並み。技術的な強みはまったくありません。

この自分の情報に、「市場・銘柄」「時間軸」「意思決定の枠組み」「トレード戦略」の要素を組み合わせます。
そしてあーでもないこーでもないと数多の実戦での敗北を経て導き出されたのが、株式や仮想通貨市場の主要な銘柄を対象にした、スイングか長期の、可能な限りシステマチックなルールベースのトレードです。ここが私のハビタブルゾーンです。

まとめ

  • 重要なのは自分にあったトレードのやり方を見つけ出すこと
  • 「自分の性格、生活スタイル、体力、技術的な強み」×「市場・銘柄、時間軸、意思決定の枠組み、トレード戦略」で何が適切かを考える
  • トレード戦略ありきでトレードを考えるとミスマッチが生じる可能性が高く危険
  • 何が自分に合っているかは最終的には実際にやってみないとわからない
    やってみてどう感じるのか、どう行動できるのかが大切

以上です。
自分にあったトレードを見つけることで、そこから外れたトレードを抑制すると共に、成績が悪化したときの改善の道筋も立ちやすくなるのではないかと思います。

BBBでした。

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