年明けに仮想通貨システムトレードの仕組み「はむとれ」利用者の皆様にアンケートを取りました。結果を公表します。他のトレーダーが何を考えてトレードしていて、どんな成績を出しているのかが垣間見えるものになっています。「はむとれ」はもちろん、利用していない方にとっても参考にしていただけるものです。
今回のアンケートの実施期間は2021年1月1日~1月3日。94名の方に回答していただきました。回答してくださった皆さんありがとうございます!
本記事では私の意見を挟まずに、回答結果だけを記すようにしました。
それではさっそくアンケート結果を載せてまいります!
目次
はむとれはいつから始めましたか?
はむとれが公開されたのは2018年6月です。3年以上使用している方もいつつ、多数派は2020年スタートの人となっています。
取引所はどこを利用していますか?
はむとれは国内取引所のbitFlyerと海外取引所のBybitに対応しています。
bitFlyerを利用している方が多数派です。余談ですが、bitFlyerは2021年1月現在、bitFlyer Lightningへの新規登録をストップしています。2020年に始めた人が多いものの、取引所はbitFlyer利用者が一番多いということは、仮想通貨を今から始めた人ではなく、すでに仮想通貨トレードをやっていた人がはむとれを始めるケースが多いだろうことが推測できます。
稼働しているストラテジーについて、当てはまるものをすべて選んでください
はむとれ内のストラテジーとは、はむとれパックFullを購入することで活用することができるようになるストラテジーのことです。このストラテジーは、はむとれに参加してくださっている皆さんがはむとれコミュニティ内で投稿してくださっているものです。現在300種類以上のストラテジーが投稿されています。
この表からは読み取れない情報ですが、はむとれ内のストラテジーを何らかの形で使用している人は全体の91%でした。
ストラテジーをいくつ稼働させていますか?
はむとれでは複数のストラテジーを同時稼働させることができます。
上手く複数のストラテジーを稼働させることで成績を安定させる効果が得られます。
結果を見ると6割弱の人が2~10個のストラテジーを稼働させていることがわかります。後述する売買成績の情報と照らし合わせて見ると、僅かながらストラテジーを1つだけ稼働させている人よりも、複数稼働させている人の方が成績が良い傾向は読み取れました。
ストラテジーを選ぶ際に重視しているポイントを3つまで選んでください
その他の内訳は、
- 他のストラテジーとの組み合わせによるポートフォリオ全体へのリスク分散効果
- 組み合わせたときの損益カーブのリニア感
- 他のストラテジーとのバランス
- 出来高に関する指標を扱っていること
- 脳死でムーン
- ソースコードが短い(シンプルなほうがロバストであると考えるため)
- 話題に上がっていないストラテジー。他者と被らなさそうな構成
- はむとれ評価値
- 損失レシオ、破産確率
- 戦略同士の相関関係
となっていました。その他の項目のうち4つはストラテジーの複数稼働を前提にした組み合わせに関する内容となっています。
重視するポイントをランキングにすると、
- ドローダウンの少なさ
- バックテストの利益額
- 損益曲線のきれいさ
となっています。
はむとれを用いた2020年の売買成績はどうでしたか?
10月末からのド派手な上昇相場でトレンドフォロー系のストラテジーを動かしている人は大抵儲かったため、2020年の売買成績は好調な人が多いという結果になりました。プラスの方が81%、マイナスの方が19%です。
仮に0~50万円の回答者の方の半分が20万円以上の利益だとすると、全体の55%程度の人は納税が必要になる計算になります。しっかり納税しましょう!
※アンケートに回答するという生存バイアスがあることは考慮する必要があります。
はむとれを用いた累計の売買成績はどうですか?
累計成績の結果です。
2018年、2019年から始めた人の2020年以前の成績がプラスされたものになります。
アンケートを取った後に気が付きましたが、この設問はちょっと間抜けでした。ここから2020年からはむとれを始めた人を除くと、90%の方がプラス、10%の方がマイナスという結果になりました。
※アンケートに回答するという生存バイアスがあることは考慮する必要があります。
システムトレードでやって良かったこと、これからも継続していくことについて教えてください
66人の方に記入していただいています。全件載せます。
ストラテジーの組み合わせ方の研究 |
ロット調整、相関関係を見てのストラテジー組み合わせ |
感情に左右されず、ストラテジーのルールに従ってトレードができるのは自分にとっては良かったと思う。 |
ポジションとにらめっこする時間を戦略の洗練に使えるようになった |
・良かったこと→裁量のみとは違って寝られること。 ・継続していくこと→ストラテジーの勉強と研究。 |
ストラテジー毎の組み合わせ検証 |
チャートに張り付いていなくても良いので時間が取れる。裁量の場合狼狽損切りで資産を減らしてしまうが、シストレの場合バックテストの実績があるの負けていても安心していられる。 |
継続したストラテジー開発 |
トレードにメンタルは不要、損益の増減はただの数字で無視すること、データで勝負する意識。日次で勝った負けたに心を動かされないために、日次の勝ち負けのツィートや書き込みをしない。 |
負けていてもドローダウンの許容内なら安心して放置できること。 |
定期的な検証,環境構築(aws,discord,損益のビジュアル化 等) |
良かったこと:感情による裁量トレードをしなくなったこと 継続していくこと:ストラテジー戦略を分散してドローダウンを小さくすること |
バックテストを参考にできること。 相場に合った戦略を極力使用していきたいと思っています。 |
継続する |
相場を統計的に捉えられるようになったこととずっと張り付いている必要がなくなったこと |
定期的なストラテジーの組み換え |
はむとれを使ってお金を稼げるようになったこと、引き続きはむとれを使っておレードを行いたいです。 |
自分の場合は、システムトレードというよりは、それ上で動くbotの勉強をすることが趣味となってしまいました。新しいトレードの知見とプログラムの知見を得ることが楽しいので、今後も継続して勉強していきます。 |
ストラテジー間の相関を確認してリスク分散したのは良かったと思います。これからも継続します。 |
低レバでも十分に勝てることがわかった |
フォワードテストの状況を見てあまり環境に合っていなさそうなストラテジーを外していったら成績が向上しました。 |
ストラテジーの分析や自作 |
時間的余裕が増える |
tradingViewの使い方を理解できた |
裁量トレードでは自分の勘にしか頼るものがなく確実に破産していると思うので、シストレで数値を見ながら考えて組み立てるのが自分に向いていると思う。 |
相場に張り付かずに利益を積み上げられるところが良いところです。月単位、年単位で損益を評価しながら継続して続けたいと思います |
フォワード期間を設けてストラテジーを評価すること |
裁量だと心理的負担が大きかった(持っているポジションが気になって他の事に集中できない)が、システムトレードに移行してからそこまで気にすることがなくなった。 |
確実にリアルの時間が増えました |
定期的なストラテジーの見直し |
定期的なポートフォリオ見直し |
裁量の成績は余裕のマイナスなのでシステムトレードでないと稼げません。 |
自分では取引できないタイミングで取引してくれること |
裁量を客観的に見れるようになった |
継続的に新しい戦略を考えて毎度ポートフォリオの最適化を継続して行きたい |
ストラテジー分析によりトレードの成績を改善できる点が強みだと思う。 |
新しい趣味が出来た。 |
多数のストラテジーを実際に同時稼働させる事で各々のストラテジーの特性を理解でき、楽しむ事も出来たように思います。 |
人生に希望が持てる |
定期的な戦略の見直しと複数の組み合わせ研究 |
バックテスト結果の重要性に気が付いた。 |
自分で裁量せず放置できる所。去年後半止めてたのでちょくちょく改良を重ねて稼働したい |
裁量では狼狽してしまう状況でも淡々と利確損切を行ってくれる点 |
裁量トレードでも活かせる知識が身についたこと |
既存のパラメーターを相場に合うように変更したりしている。 |
ストラテジーの時系列相関を見て、なるべく相関の低いストラテジー構成にすること |
シストレでも日々チェック改善 |
自動売買だと裁量より気持ちが楽な気がします |
不安な値動きになっても,稼働させ続けること |
2021年1月から開始しました。稼働すれば常時監視しない点が良いです |
トレードにストレスを抱える事が少なくなった気がしています。何か悩んだとしてもルールに従って進めているんだと自分を納得させることができるのがとても大きいです。 裁量トレードでは勝てる気がしないので今後も裁量トレードはやらないようにしたいと思っています。 |
・因果が説明できるロジックを用いる。 ・定期的なエッジ残存の確認。 |
DDに良い意味で慣れる |
根拠あるストラテジーに任せることができるようになった。 |
●TradingViewバックテスト結果について、各指標を横並びで確認してStrategyの優位性・特徴を確認する(特に月別に損益を集計してグラフ化することにより視覚的に特徴を捉えることができる) ●Strategyソースを解析。トレード根拠を自分なりに理解すること ●複数Startegyを組み合わせることにより、特定Strategyが通用しない状況になっても他Strategyによって安定した成績を得ることができる(現在15個稼働中) |
損切りが出来ないことが多いので自動売買が役に立っています。 |
ストラテジーのコードを読んで何をやっているのか理解すること |
チャートの分析をするようになった |
良かった点 感情に左右されないトレードが行える点。 機会損失を減らすことが出来る点。 |
トレードに対する学びの契機となった |
日次の成績で狼狽しない |
やはりある程度放置できることが最大のメリット。大きく取ったあとは欲を出さずに冷静にロットを下げていきたい。 |
日中気にする必要がない |
トレンドに乗ったらそのまま莫大な利益が出る |
今までビットコイン相場の中でコツコツドカンで失っていたトレンド発生時の利益を得ることができるようになったこと。 |
感情にとらわれず確実に数値として分析できます。組み合わせを重視していきたいです。 |
システムトレードでやらなければ良かったこと、気を付けるべきことを教えてください
68人の方に回答していただきました。こちらも全件載せていきます。
現在のDDがどのくらいか把握すること。2020年は止めずにいてDDが大きくなったので。 |
成績の良い順に複数ストラテジー組み合わせ |
気をつけるべき事は、一時的なドローダウンに惑わされない事。感情的にならない事。 |
早漏利確、ちょっとのDDでびびってやめること、枚数をはりすぎる |
特になし。経験の全てが糧。 |
エラーや停止ズレに常に気を配り無駄な損失を出さない。 |
特になし |
運を天に任せて放置してしまうこと |
チャートを不必要に見ること。ストラテジーを変えるわけでもなく、アラート更新があるわけでもないのにチャートをみると刹那の勝ち負けが気になり、結果的に裁量に手を出してしまうことになる。 またストラテジーは選び方として「話題に上がる」というだけで組まないこと。自分の中で組むに値する確固たる理由を作ること。 |
新しく導入するストラテジーは少額から試した方がいい |
裁量トレードとの併用 |
やらなければ良かったこと:短期足トレード 気を付けるべきこと:ストラテジー入れ替えのタイミングの見極め |
DDをくらったからといって、安易に停止することは避けた方がよい。 |
手動、ハイレバだめ |
恐怖や欲に負けてシステムを止めてしまうこと |
損益が出た時にトレード量を減らす |
情報に右往左往されられること |
予想以上に、システムはシステムであって、例えばBFのサーバ遅延や、pine scriptにクセがあって過信は禁物。 |
バックテストの結果だけをみて、ストラテジーを採用すると相場が変化した際に対応できなくなることを身をもって体感しました。そのため、損益曲線の形状だけでストラテジーの良し悪しを見るのは難しいと感じました。 |
ストラテジー稼働後の戦績確認/入れ替えは必要 |
バックテスト結果は自分で確認した方がいいと思いました。 |
根拠のない裁量トレード。ストラテジーの戦略や性質を理解せずに稼働すること。 |
ドローダウン後のロット減 |
はむとれを稼働させているのに大幅な値動きに焦らされ裁量トレードを行い大きい損失を出してしまったこと。 (裁量しなければノーダメだった) |
バックテストを信じすぎて止めるのが遅くなった。相場状況を無視して動かすこと。途中からロングオンリーのストラテジーのみして収益化に成功した |
一度稼働させると決めたストラテジーは、生半可な理由で停止させないこと。 |
①DD期間にロットを下げてしまうようなロットを設定しないこと②日次に一喜一憂しないこと |
バックテストの結果を過信すること |
はむとれで共有頂いているストラテジーをパラメータそのままで運用すること。バックテスト、フォワードテストをせずに運用したことでその時々の相場にマッチせず、大きなドローダウンを生んでしまった。 |
lot変更のタイミングで痛い目見たので、そこが未だに難しいです |
急な価格変動時の裁量による決済 |
バックテスト成績の過信 |
因果の怪しいロジックをバックテストでなんとかカーブフィットさせて稼働させてしまったこと。 |
ロットをあげすぎない |
自分で学ぶことは常に必要 |
相関の高いストラテジー同士のポートフォリオを組んでDDでメンタルえぐられた事 |
TVのアラートや取引所の設定(Post pnly等)について誤らないこと。 |
飲酒時のアラートセット。注意散漫になり致死的なやらかしをした。 |
〇SFDが発生した3月にBFでのはむとれを止め他の取引所で主要ストラテジー のいくつかをミラトレしたものの放置していれば得られた利益の半分ぐらいを取り損ねました。(SFD時はボラが出やすいので止めるべからず) 〇6月から10月のレンジで疲労し10月末にロットを下げた所11月、12月の暴騰。(年間通してロット変えるべからず) 〇現物を保有しているので12月の上昇時にはむとれロング分を少しづつ売り上がり結果的にはむとれの利益減少。(裁量入れるべからず) 今年こそは放置できるようにしたいです。 |
ストラテジー変更はなるべく、ヨコヨコの時にやる。 |
最初短期売買の戦略を作って思いのほか手数料とスリッページで原資が削られてしまいました。現在挽回中ですが初めてだとなかなか気がつかないかも。 |
同系統の戦略で固めて調子の悪い時に大きく減らされること |
API更新の大切さ。 |
バックテストの過信すぎるところ。カーブフィッティング |
焦って裁量すると、たいてい大きく負ける。2021こそは失敗しない! |
組み合わせを頻繁に変えることはしないほうがよい。 日々の損益に狼狽しないこと。 |
システムに任せずに、途中で裁量トレードをしてしまったこと |
玉の配分を間違えた事。でもこれは結果論なのでどうにもならない。 |
自分が動かすと決めたストラテジーはDDが出ようと短期的には止めないこと。 執行コストを意識すべき。 |
放置 |
急騰して含み益が急に膨らんだ時に,そのあと急落して含み益を失うことが惜しくなって,思わず裁量で利確したこと |
不明 |
システムの検証と今も機能しているかどうかのチェックを定期的に行う必要があると感じています。 システムトレードらしく、月に一度はシステムのチェックと入れ替え検討をするというルールを自分自身に設けた方がよいなと思っています。 |
意味の無いバックテスト結果の最適化 |
短期で利益が出ることを期待してはいけない |
裁量。相場に絶対は存在しない。 |
ストラテジーを頻繁に変えすぎて、逆に損失を増やしてしまった。 |
●バックテスト結果の集計ミス。TradingViewの結果のみでは分析し辛いため、Exportした結果をExcelで加工編集、その際に手数料計算に不備があり、テスト結果が非常によく見えてしまった。その結果をそのまま採用したことにより期待したリターンが得られなかった。独自に集計などをした場合のデバッグは非常に大切。どうしても一人で作業するので思い込みが入ってしまいがち ●裁量を盛り込んだ方が成績を上げられるのではないかという幻想。実際にはトレンドフォローなのに利益を伸ばせなかったり、手仕舞い後の再開タイミングに入り損ねるなど、システムトレードの優位性が消えてしまいがちなので、基本的には分析結果を信じてシステムに任せるのが優位であると想定している |
微調整や組合せなど、もっと勉強が必要だと感じています |
裁量での利確(初心者あるある・・) |
ドローダウンを見てられずに止めてしまったこと |
レンジ期間に耐えきれず稼働を止めた途端に動きが出るパターンが多いので、レンジのDDに耐えることの出来るロットで運用すべきと感じています。 |
超初心者なのでまだ分かりません |
含み益、含み損が大きい時に欲を出したり焦ったりして裁量介入するのが一番やばい。損失の原因の殆どがそれ。また、ロット調整やBOTの始動停止タイミングも結局は裁量。 |
api、tvの設定更新 |
一ヶ月二ヶ月結果が出ないとストラテジーを変えたり、早めの利食いをして結局負けてしまう。 余分なことをしない。 果報は寝て待つ。 |
安易な手動利確などの介入を行わないこと。高値圏でのロット増加。ロットは下がってから増やすようにする。 |
システレ中裁量に切り替え損切りレベルを超えてトレードしたため思いもよらない出費が出てしまった。 |
はむとれを活用している方、あるいはシステムトレードや裁量トレードをしている方の参考になれば幸いです。
今更だけどはむとれって何?という方はこちらをご覧ください。
以上、BBBでした。